私はお笑いが好きでよくラジオを聞くのですが、実は今、音声配信のプラットフォームが地味に乱立している時代です。ちょっと考えるだけでも、
- Youtube (音声のみ)
- Podcast
- radiko
- Spotify
- Audible
- stand.fm
- Voicy
- GERA
…とサービスが複数思い付きます。実際に、世界的に音声配信サービスの経済規模は拡大を続けており、こんな記事もあります。
「音声メディア」市場はなぜ拡大するのか?──米国・中国の最新事例に学ぶ【2023年版】
→Voicy代表の緒方さんによる記事
音声配信ビジネスはなぜ急成長しているのか?その背景、事例、導入のメリットなど
→社内報ラボによる記事
株式会社デジタルインファクトの調査によると、2019年に7億円だった音声コンテンツの市場規模は、わずか1年後の2020年に2倍以上の16億円に拡大。さらに2025年には420億円まで膨れ上がると推計されており、今後もますます成長の余地があると見込まれています。
音声配信ビジネスはなぜ急成長しているのか?その背景、事例、導入のメリットなど
コロナ禍で家にいる時間が増えて、テレワーク中や家事をしながらでコンテンツを楽しむ人が増えたり、ワイヤレスイヤホン・スマートスピーカーの普及によって音声コンテンツ自体の需要が増えたということも考えられますが、コンテンツ供給側の都合としても、映像コンテンツを制作する手間と比べると、コストが低いので、地上波番組や個人配信どちらをとっても、盛り上がる要因はもろもろありそうです。
Youtubeが盛り上がってきたときに、地上波番組と個人作成の動画を、「同じ映像コンテンツとして考えたときの質の差」は何回も議論されてきましたが、音声コンテンツでは、あまりまだ議論されていないように思えます。単純に音声配信界隈の経済規模が、議論が活発化するほど大きくないのも1つ理由かとは思いますが、そもそも「音声のみ」で人を集めコンテンツを成立させるには、個人の力だけだと割と厳しく、同じ土俵にはまだ立てていない、というのが実情なのかもしれません。実際に両者を比較すると、やっぱりラジオ番組は圧倒的に聞きやすいですよね。資金力(スポンサーを募って、MCを人気芸能人に据える等)やら機材面で差が出てしまうのは当然ながら、演者の技術(活舌はもちろん、聞きやすい・感情移入しやすい話し方ができる)が圧倒的なのと、さらにそれを上手くコントロールするディレクター・構成作家などの「見えない技術者」の存在がより質の違いを生み出していると思います。
そんな音声配信界隈ですが、上記挙げたサービスの中で、各局の地上波番組をリアルタイム配信しているのは、実はradikoだけなんですよね。地上波番組でもCMや楽曲をカットした編集版をYoutube、Podcast等で配信しているものは存在しますが、実施している番組は限定的です。つまりradikoは、日本の音声配信プラットフォームにおいて独占的に質の高い音声コンテンツを提供できる、ということで、非常に大きなアドバンテージがあると言えます。…が、私はradikoをほとんど使いません。Web版、アプリ版いずれにおいても、「より音声コンテンツに没頭できる使いごこち」を目指すどころか、逆にユーザーの不満ばかりを募らせるUIにしていたり、より集客可能な環境にも関わらず、ビジネスモデルにアイデアを微塵も感じないからです。
…長文となるので、数日・いくつか記事を分けてお話(というか愚痴)を書いていこうと思います。よろしくお願いいたします。
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